かざはな園施設長インタビュー

介護業界に携わり20年が経過いたしました。なぜ私が介護業界へ入ることに決めたかを初めにお話しさせていただきます。高校卒業後、海外留学へ行くこととなり、その時お世話になったホストファミリーの祖母がキッカケとなり介護業界へ進むこととなります。この方は認知症で当時の私は病気のことも良く理解していなかったこともあり、対応が出来ない私がそこにはいました。通常の生活をすることも大変な状況であったことを覚えています。日本へ戻り、就職活動をと考えている時期でしたが、ホストファミリーの認知症の祖母への対応が出来なかった無力さに負い目を感じていました。ここで介護業界にて学ぶことで自身の負い目を払拭したいと考えたことがキッカケとなります。
初めて就職した特養では介護職について考える機会が多くありました。今まで生きてきて全く知らない世界でありとても勉強になったことを覚えています。仕事として利用者様へ対応していますが感謝の言葉をいただける。まだまだ知識も経験も乏しい私に対して“ありがとう”と声掛けをしていただき、そんな入居者様に対して心苦しい気持ちもあり、介護職員としてスキルアップしたいと考えました。
そこから、次にグループホーム事業を行っている会社へ入社いたしました。
ここでは5年在籍し介護福祉士とケアマネの資格を取得。より家庭的な雰囲気で利用者様に寄り添ったケア、認知症の方への対応など学ぶことが出来ましたが、インテーク等の際などで在宅介護の知識不足を痛感するようになっていきます。そこでケアマネ資格を持っていたことから居宅介護支援事業所へ入社、ケアマネとしてご利用者様を通して在宅介護について学ばせていただきました。
そして次の就職先が風花会となります。入社当初はショートステイの担当として調整を行う立場として入職。2年経過後にエリアマネージャーに就任し“かざはな園”と“らくらす浅野”をヘルプ等含め運営にも携わらせて頂きました。H27年度にかざはな園の副施設長に就任し施設の運営・管理等を経験させてもらい、気付けば風花会に入社し10年が経過していました。
2022年度より、施設長を任されることになり、正直、私に出来るだろうかとプレッシャーがあり、迷っていた部分もありましたが、現在の副理事長(前施設長)と一緒に様々なことを苦しみながら運営してきたこともあり、このまま投げ出して良いのかと自身を鼓舞しお受けすることとなりました。
“安心して働ける環境をつくりたい”との想いを実現すべく、まずはやってみようと思ったのです。
安心して働ける環境には人材確保がとても重要でした。これまで人材確保に向けて色々と試行錯誤しながら努力してきました。例えば、職員紹介(リファラル)採用です。風花会にはとても魅力的な部分が多く、発信をすることで魅力が伝わると考えたのです。これも現在も継続して進めている施策となります。
風花会の魅力はトップダウンではなくボトムアップの風土がありこれがとても重要だと考えています。職員からの意見やアイディア等がしっかりと会社全体に伝わる環境となっています。また、職員は介護職に対しての熱い気持ちを持っている方が多く、全ての言動が利用者様本位となっています。例えば、機械浴であった方を一般浴にしてあげたいという気持ちから、介護技術があれば対応可能であるからと定期的な勉強会開催の提案など、積極的に工夫すべき点や改善点を伝えてくれます。
そして各職種の垣根が低いことも良い点です。困りごとがあれば職種関係なく皆が協力し対応しています。これが出来るのは歴代の施設長が大事にしていた“職員への対話”を大事にしてきたからこそ、アットホームな文化・風習・風土が出来上がり、現在まで受け継がれているものだと思います。
職員を大事にする風花会では個人個人を“その人個人”としてしっかりと捉えることを大切にしたいと思います。それぞれ仕事が出来る時間が限られていると思いますが、家庭や外部環境の変化により、現在の雇用形態では難しい場合でも、しっかりと話し合いを行いどの形であれば辞めずに仕事を継続できるかを一緒に模索するよう取り組んでいます。
まだまだ施設長としての経験は浅いですがこれからも職員の働きやすさを今後も追及し、『入居者様が安心して笑顔で暮らせる環境づくり、職員のみんなが安心して笑顔で働ける環境づくり』というかざはな園の施設理念に向かって実践していきたいと思います。