ご利用者の”老化”に対して地域資源全体の活用を見据えたトータルの支援構築やターミナル期を見据えた同意をとっておく事は事前の準備としてとても大切な事です。
知的に障害のある方の老いのスピードは比較的早いと言われており、特に長年、多剤服用をされてきた方は私たちの経験上も認知機能の低下も含め更にそのスピードが早いように感じます。老いが始まってからの様々な対応を検討していく事ではやはり遅いと言わざるを得ません。
スムーズな地域連携や将来の老いに対応するためには事前の準備検討と様々なケースを一つ一つ丁寧に対応しながら、他の機関との連携の経験値を高めていくしかありません。
自施設の支援における社会的な役割を明確にし、他施設や地域資源と連携しながら、地域全体で障害者の高齢期をそれぞれの得意分野で支えていくという考え方がやはり今後の高齢で知的障害のある方の対応のベースとなると思います。