学生の皆さんへ⑭ ~ 頼まれ事は、試され事 ~
学生の皆さんへと題して、今日は『頼まれ事は、試され事』について書いていきたいと思います。
最近は”コスパ”という言葉をよく聞きます。目標に対して、いかに効率よく・効果的に行動していくかという考え自体は
とても素晴らしいものです。
目標に到達するのなら、最短・少ない労力でそこまで到達出来た方がもちろん良いでしょう。
しかし、ここにはまりすぎてしまうのは、やや危険です。
物事は全てバランスが大切でどちらかに寄りすぎると、必ずマイナスの面が表出化します。
特に人間関係においては”コスパ”は頭の片隅に入れておく程度に留めておいた方が良いです。
なぜなら、人間関係というのは、”効率”ではなく、”レバレッジ(てこ)”だからです。
効率化・コスパを人間関係にまで当てはめてしまうと、”予期しない出会い”や”出会いにより生まれる気づき”、”出会いによる化学反応”が起きないからです。
なぜなら、コスパはあくまで想定される物事に対していかに”効率良く”であり、フレームの枠の中で考えられている想定であって、それを越す化学変化に対して”コスパ”は想定出来ません。
人と人との出会いは、時に自分自身に大きな変化・学びをもたらします。
だからこそ、人との出会いに関しては、あまりコスパは考えずに沢山の人と会う事もとても大切です。
(出会ってから、コスパを考えて行動してみても良いでしょう。)
先ほど、人間関係はレバレッジと言いましたが、レバレッジをかけるために必要な素養は『自ら与える事』、『陽の雰囲気を持つ事(人から愛されること)』、『素直である事』です。このような素養を持っている人は人間関係の中で大きなレバレッジを得る事が出来ます。
『自ら与える事』とは”頼まれ事は、試され事”の精神で、人から頼まれた事については出来る範囲で快く対応をしていくという事です。
これが上手く回り始めると人的資産がどんどん増えていきます。
一点だけ注意する事は、「相手の見極め」です。金銭や自分に被害が被る事”頼まれ事”はきっぱりと断る事も大切です。
また相手の空気感もよく感じ取り、信頼に足る人物かを見定めなくてはなりません。
そのために大切なのは自分の直感を日々磨いておく事。自分自身の感性を磨いておく事が大切です。
そして、迷ったら信頼にたる人物に気軽に相談してみましょう。
人間関係はコスパでなく、レバレッジであり、それは自らの姿勢と嗅覚、与える行動から生み出されます。