福祉用語の解説⑭ ~ 流動性知能・結晶性知能 ~
本日は福祉用語の解説⑭として、「流動性知能・結晶性知能」について書きたいと思います。
知能には①流動性知能 ②結晶性知能の二つがあります。
この二つの知能をものすごくざっくり説明すれば、、、
流動性知能 → 新しい課題や状況が出て来たときにクリアしていくために働く知能
結晶性知能 → 過去のインプット(学び・体験・経験)を通じて判断を行っていく知能
と言えると思います。
結晶性知能は老化でも衰えにくい知能と言われています。いわゆるノウハウや経験値といったところでしょうか。
つまり、自分自身の能力 = 知能を伸ばしていくには、
1:流動性知能を鍛える経験をたくさんしていく(様々なものにチャレンジしていく。)
2:流動性知能を鍛える経験をいい学びとし、結晶性知能に変えていく
のサイクルが大切です。知的障害がある方は障害特性において配慮をされるべき存在ではありますが、
ご本人の”失敗する権利”というものも大切にしなければなりません。
失敗とはチャレンジの結果であり、チャレンジする事が成長につながるからです。
そして、チャレンジする事が流動性知能を鍛える事につながり、やがてそれらの体験・経験が結晶性知能へと結実していきます。
公式化すれば、
結晶性知能の蓄積 = 成長 = 流動性知能を鍛えるサイクル = チャレンジ × 回数 × 振り返り
と言えるかも知れません。
普賢学園でもBOL(beautiful of life・breeze of life)の向上の為に、各ご利用者から『興味関心』を聞き取りし、
それらを活かした活動やイベントの参加を心がけています。
これらの新しい経験やチャレンジがご利用者の流動性知能蓄積のサイクルにつながり、ひいてはご自身の結晶性知能の蓄積につながり、
年齢を重ねてもご自身から失われる事ない『人生のいい経験・思い出』に変わっていく事が出来ればこんなに嬉しい事はありません。