福祉用語の解説⑬ ~ 自伝的記憶 幼児期健忘 ~
今回は福祉の用語の解説⑬という事で、「自伝的記憶 ・ 幼児期健忘」について取り上げたいと思います。
人の記憶には、アイデンティティの形成などにおいて非常に影響の大きい記憶があります。
それらを自伝的記憶といいます。
例えば、幼少期の出来事や他者との思い出、個々の歴史の中の出来事についての記憶です。
これらは自己や個人のアイデンティティと密接に関わっている記憶とされています。
個人の形成にはもちろん遺伝的な要素もありますが、やはり多くの部分が”育ちの環境”等が影響を与えていると考えられます。
自伝的記憶とはその育ちの環境や影響の中で育まれたものと言っても良いかと思います。
幼児期健忘とは3歳以前の自伝的記憶の想起量が非常に少ない現象を言います。
3歳以前の記憶が少ない理由については海馬の未発達など諸説ある様ですが、明確な説は分かっていないようです。